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全体イベント・相談会意見表明
平成27年度憲法記念県民集会 「会話しただけで犯罪に!? 監視される社会 −共謀罪・通信傍受法・特定秘密保護法の向かう先−」
2015.05.09

 この集会では、共謀罪、通信傍受法はもちろん、昨今話題となった特定秘密保護法も踏まえ、それぞれの問題点だけでなく、これらがあわさったとき、日本は、私たち一人ひとりの生活はどこに向かっていくのかについて、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。


日  時  平成27年5月9日(土)  
       午後1時30分〜午後4時30分


場  所  山陽新聞社本社ビル1階
        さん太ホール
         〒700−8634
            岡山市北区柳町2−1−1


参加費用 無料 (定員300名)
予約不要

〜プログラム〜
   ◇第1部 基調講演
  「共謀罪・通信傍受法・特定秘密保護法の向かう先」

    講   師  江川 紹子 氏 (ジャーナリスト)

 ◇第2部 パネルディスカッション
    パネリスト  江川 紹子 氏
            海渡 雄一 弁護士 (日本弁護士連合会共謀罪
法案対策本部 副本部長)

            平岡 秀夫 弁護士 (元法務大臣、日本弁護士連合会共謀罪法案対策本部委員)
    コーディネーター
            三浦   巧 弁護士
 (岡山弁護士会所属)


主  催/岡山弁護士会
共  催/日本弁護士連合会・中国地方弁護士会連合会


お問い合わせ先:岡山弁護士会
           ☎ 086-223-4401 (平日9:00〜17:00)


◆◇ 詳しくは、本文末の「チラシPDF」をダウンロードのうえご参照下さい。

  
 

憲 法 週 間 に 寄 せ て

岡山弁護士会 会長  吉 岡 康 祐

 今年は戦後70年の節目にあたる年です。日本は、1947年5月3日に施行された現憲法の下で、戦後、めざましい発展をしてきました。そして、憲法9条のおかげで、一度も戦争をすることなく、また、戦争に巻き込まれることなく、平和のうちに過ごしてきました。現憲法の果たしてきた役割は、極めて有意義で、かつ、現代においても色あせないものであると思います。
 では、そもそも憲法とは一体どのような法でしょうか。フランス人権宣言を起源とする近代立憲主義に基づく憲法は、国家権力を制限して、国民の自由・権利を守る最高法規と言われています。つまり、「個人の尊厳」(憲法13条)に基づく基本的人権を、国家権力の勝手な行動によって侵されないよう、国家権力に縛りをかける法です。したがって、国家権力を行使する者、例えば、首相や国務大臣等のいわゆる公人(公務員)には、憲法を尊重する義務(憲法99条)が科されています。逆に、一般の国民には、「思想・表現の自由」(憲法19条・21条)が保障されているので、現憲法を批判することは、憲法上保障されているのです。
 昨年、安倍内閣は、これまでの政府の解釈を変更し、9条の下でも集団的自衛権を行使することが可能であるとの閣議決定をしました。9条は言うまでもなく、戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認を定めていますが、自衛のための戦力までも否定しているかが問題となり、憲法施行以来、ずっと議論され続けています。これまでの政府見解は、9条は自衛のための戦争は否定しておらず、自衛隊は専守防衛のための必要最小限度の実力であるので、9条には反しないという解釈をとってきました。私自身は、徹底した平和主義の思想に基づく9条からみれば、これまでの政府見解・解釈も間違っていると考えますが、百歩譲って、9条が自衛のための戦力を認めているものとしても(つまり自衛隊が合憲であるとしても)、安倍内閣の、集団的自衛権を認めるという9条の解釈変更は、これまでの政府見解・解釈をはるかに越えているものとして、認めることはできません。ましてや、時の権力者が自分の都合のよいように憲法を解釈することは、事実上改正手続を経ることなく憲法改正を認めることになってしまい、立憲主義や憲法尊重義務にも反します。
 にもかかわらず、安倍首相は、9条を勝手に解釈改憲したうえで、集団的自衛権を現実的に行使可能にするための安全保障関連法律を整備しようとしています。すでに昨年制定された特定秘密保護法は、安全保障のための重要情報を国民には秘密にしようと意図するもので、安全保障との関連性が極めて高い法律です。同様に、本年5月9日に開催される岡山弁護士会の憲法記念県民集会のテーマである「共謀罪」も、安全保障と関連が高いものとして安倍内閣が成立を目論んでいる法律なのです。
 すなわち、「共謀罪」は、犯罪の実行行為者だけでなく、その謀議に加わった者も処罰の対象にしようとするもので、もともと、国際テロの不安が広がっていることを背景に、国連が2000年に「国際組織犯罪防止条約」を採択し、国連参加国に対して「共謀罪」の創設を求めたことが始まりですが、これまで国会では何度も否決されてきた法案です。しかし、安倍内閣はここにきて、「共謀罪」の成立に力を注ぐ構えです。その対象となる組織の範囲はあいまいで、かつ、対象となる犯罪が600にものぼることから、正当な労働組合の活動や市民団体、消費者被害団体、○○弁護団の活動等までもが処罰の対象になるおそれがあります。この法律が成立すれば、刑法の大原則である罪刑法定主義上の問題となるだけでなく、必然的に、いわゆる「盗聴法」の範囲拡大も予測され、国民の集会・結社の自由、思想・表現の自由が侵害される危険性があるとともに、戦前の治安維持法的な運用がなされる危険もあり、その結果、国民が国家権力に監視される事態を招きかねません。したがって、岡山弁護士会ではこの「共謀罪」の成立には断固反対しています。
 犯罪とは無縁と思っておられる善良なる国民の皆さんの中には、「共謀罪」なんか関係のないことと、他人事のように思われているかもしれません。しかし、昨今の、安倍内閣のキナ臭い動きと関連して眺めれば、他人事で済まされる問題ではありません。5月9日の憲法記念県民集会では、ジャーナリストの江川紹子さんに基調講演を行ってもらい、その後、元法務大臣の平岡秀夫弁護士、日弁連共謀罪法案対策本部副本部長の海渡雄一弁護士に加わっていただき、パネルディスカッションを開く予定です。
 多くの県民の皆様、5月9日の憲法記念県民集会に参加し、共謀罪の本質について勉強していただき、安倍内閣に対して「共謀罪NO」と言いましょう。

 

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